ストレスの語源は物理学用語で「外からの力に対する物質の歪み」という意味
で用いられていました。例えば現象論としてゴムボールに外から力を加えれば
へこみ、歪みます。さらに大きな力を加えて変形させたり、鋭利なものなどで
力を加えると、ボールは絶えられず破れてしまい、”ゴムボール”としての形を
失い、ボールで無くなってしまいます。この現象が本来の「ストレス」だったわけ
です。 “ストレス”とは外からの刺激に対する生体の反応のことをいい、そのスト
レスを生じさせる刺激のことを“ストレッサー”と呼ぶようになりました。このストレ
スという言葉を初めて論文に記したのが1936年、カナダのハンス・セリエ
(Hans Selye)です。その論文からおよそ10年して、ストレスを人間のからだ
に置き換え、“からだに加わった侵襲による歪み”として医学的用語として用
いるようになりました。