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【海のミネラル−ひとの羊水としての海水−】
タケダライフサイエンスリサーチセンター・疾病予防センター所長 木村 美恵子 先生
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海のミネラルと健康 〜その1〜 |
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私たちの体を構成する一つ一つの細胞は栄養素の補給によって養われており、それが活性化されて、その一つ一つの細胞が元気であることがわれわれの体を健やかにし、そして活発な活動や頭の働きにつながります。
これらの栄養素には、言うまでもなく、たんぱく質、脂質、糖質3大栄養素のほか、微量の栄養素としてビタミン、ミネラルがあります。
これらの栄養素は、体液という溶媒のなかで、常に密接な相互関係をたもって細胞・生体の機能を発揮させております。
体液はホメオスタシス機構により常に一定のミネラルバランスを保っています。
体液としての水成分、体液バランスの基本としてのミネラル栄養、三大栄養素の代謝調節因子としてのミネラル、ビタミン栄養は、非常に微量で、三大栄養素以上に大きな働きを担っています。
ちなみに、哺乳動物の栄養素として必須性が証明されているミネラルは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、リン(P)、ケイ素(Si)、バナジウム(V)、クロム(Cr)・マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、砒素(As)、セレン(Se)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、ヨウ素(I)、鉛(Pb)、フッ素(F)、ルビジウム(Rb)の22種類です。
そして、多分必須であろうと考えられているが、まだ必須性が証明されていないものに、リチウム(Li)、べリリウム(Be)、ホウ素(B)、アルミニウム(A1)、ゲルマニウム(Ge)、臭素(Br)、ストロンチウム(Sr)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、アンチモン(Sb)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、タングステン(W)、金(Au)、水銀(Hg)があります
(つづく)
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(「Ship & Ocean Newsletter No.66」より)
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