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 まだらとすけとうだらの2種があり、どちらも深海にすむ底魚です。まだらは体長1.2mに達し、下顎が上顎より短い形をしていて、その先端に一本のひげがあります。一方、すけとうだらはまだらより小型で、下顎は上顎より少し前に突き出た形をしています。
 たらは白身の魚で、新鮮なときは美味とされていますが、鮮度が低下しやすく味の低下も早い魚なので刺身には向きません。魚の「生きのよさ」を判定するにはATP(アデノシン三リン酸)の分解物に基づくK値が鮮度指標として使われ、そのK値が20以下なら刺身として食べることができると言われています。他の白身の魚と比べてみると、氷蔵下で、鯛が8〜12日でK値が20に達するのに比べて、たらの場合2日でK値が60に達します。ですので、調理法としては塩焼き,粕漬,煮つけ,粕汁,酒蒸しなど適しており、特にちり鍋は美味とされています。
 肉の部分だけでなく、卵巣や精巣,肝臓なども食用とされます。まだらの精巣(白子)は『菊子』と呼ばれ、鍋物や椀種に使われます。すけとうだらの卵巣は塩蔵され『たらこ』に加工されます。また、朝鮮ではすけとうだらを『ミョンテ(明太)』といい、日本人はこれを『メンタイ』というようになって、そこから唐辛子に漬けたたらこを『明太子』と呼ぶようになったそうです。

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   【まだらの成分値】
                                          (100gあたり)
エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
77 0 80.9 17.6 0.2 0.1 1.2 110 350 32 24 230 0.2 0.5 0.04 0.01
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
9 0 9 1 0.8 (0) 0.10 0.10 1.4 0.07 1.3 5 0.44 Tr
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
0.03 0.03 0.07 58 (0) (0) (0) 0.3
              (Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)


   参考 : 「原色食品図鑑」 建帛社 ,  「食品学各論」 同文書院 ,  「五訂食品成分表」