北欧より中国を経て日本へ伝わりました。こまつなは東京の小松川で栽培されていたことから「小松菜」と呼ばれています。また別名で、冬にとれるので「冬菜」、春先にうぐいすの鳴く頃に食べるので「鶯菜」とも呼ばれているそうです。
耐寒性が強く、栽培が簡単で生育期間が短いので(30〜40日)家庭菜園向きの野菜です。東京では雑煮に小松菜を入れる習慣があり、江戸っ子は正月の雑煮に「小松菜」が入っていないと気分が悪いともいわれているそうです。主な生産地は東京、神奈川、埼玉、千葉の一都三県で全体の80%の生産量を占める都市型野菜です。
小松菜といえばカルシウム含量の値が四訂日本食品標準成分表(290mg/100g)と五訂日本食品標準成分表(170mg/100g)でかなり違っていることで有名です。けれども緑黄色野菜の特色であるカロテンはもちろん、カリウムやカルシウム、鉄などの無機質や、ビタミンA、Kなどのビタミンも豊富に含まれていることは確かです。中でも鉄の含有量は100gあたり2.8mgと多く、大根の葉やなばなに次いで野菜の中でもトップクラスです。
小松菜を使ったメニューはこちら→
【小松菜の成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
14 |
15 |
94.1 |
1.5 |
0.2 |
2.4 |
1.3 |
15 |
500 |
170 |
12 |
45 |
2.8 |
0.2 |
0.06 |
0.13 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
3100 |
520 |
(0) |
0.9 |
210 |
0.09 |
0.13 |
1.0 |
0.12 |
(0) |
110 |
0.32 |
39 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.02 |
Tr |
0.08 |
(0) |
0.4 |
1.5 |
1.9 |
0 |
(Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)
|
参考 「日本の野菜」 中公新書 , 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「五訂食品成分表」 |
|