かき類は熱帯から寒帯まで広く分布する二枚貝で、日本には養殖かきの大部分を占めるまがきの他、おはぐろがき,いたぼがき,けがき,いわがき,すみのえがきなどがあります。旬は11月〜4月の冬季で、俗に英語の月名にRがつく月です。これはRが付かない月がかきの産卵期と一致しているためで、その時期のかきはやせてまずく、腐敗しやすいためあまり食用とされないようです。
貝類の中でも特にかきはグリコーゲンに富み、うまみをかもし出すのに役立っています。グリコーゲン含量は季節によって変化し、夏季の産卵期には減少し、12月下旬から2月に急上昇し、その後5月にかけて高い値が維持されます。
調理法としては、鍋,シチュー,チャウダー,グラタン,フライや、レモン汁,ポン酢,二杯酢で生食したりします。広島の郷土料理には生がきにとろろをつけ合わせて食べる『ツルツル』というものがあるそうです。
栄養面では、亜鉛といえば牡蠣、といっても良いくらい亜鉛の含量(13.2mg/100g)が多くなっています。近年、若者に味が感じられなくなるという味覚障害の人が増えています。亜鉛不足はその味覚障害の原因にあげられています。参考:男性30歳〜49歳の亜鉛の摂取基準が1日12mg,女性30〜49歳では10mg、かきむき身1個が15g〜25g程度
かきを使ったメニューはこちら→
【かきの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
60 |
75 |
85.0 |
6.6 |
1.4 |
4.7 |
2.3 |
520 |
190 |
88 |
74 |
100 |
1.9 |
13.2 |
0.89 |
0.38 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
22 |
6 |
23 |
(0) |
1.2 |
0 |
0.04 |
0.14 |
1.4 |
0.08 |
28.1 |
40 |
0.59 |
3 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.23 |
0.18 |
0.32 |
51 |
(0) |
(0) |
(0) |
1.3 |
((0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)
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参考 : 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「食品学各論」 同文書院 , 「五訂食品成分表」
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