かぶはアブラナ科に属し、「すずな」とも呼ばれ春の七草の一つに数えられています。品種はかなり多く、中国経由のアジア型と朝鮮半島経由と考えられているヨーロッパ型のものに分かれています。前者は関西を中心として土着し、天王寺、近江、聖護院などの品種があります。後者は東日本に土着し、金町小かぶや長かぶなどがあります。アジア型とヨーロッパ型は、愛知−岐阜−福井を結ぶ線を境にして、西と東にはっきりとすみ分けられているようです。
長野県野沢温泉村の野沢菜、滋賀県日野町産の日野菜(ひのな)、京都上加茂地方特産の酸茎菜(すぐきな)などもかぶの一種です。それら地方品種の名前からもわかるように、緑の葉と白(赤)い根部が、漬け物、煮物、酢の物、蒸し物、汁の実などの料理に使用されます。
かぶの葉は大根と同様、緑黄色野菜の一つです。カルシウムは100g中250mgとなずな、大根の葉に次いでトップクラスの含有量で、カロテン2800μg/100g中、ビタミンCも82mg/100gなど、ビタミンにも富んでいます。ただ、葉の鮮度低下は非常に早く、ビタミンCの減少なども起こってくるので、買ってきたら早めに食べてしまう方が良いでしょう。
かぶを使ったメニューはこちら→
【かぶ(根)の成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
20 |
9 |
93.9 |
0.7 |
0.1 |
4.6 |
0.6 |
5 |
280 |
24 |
8 |
28 |
0.3 |
0.1 |
0.03 |
0.06 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
0 |
(0) |
(0) |
0 |
0 |
0.03 |
0.03 |
0.6 |
0.08 |
(0) |
48 |
0.25 |
19 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
- |
- |
- |
(0) |
0.3 |
1.2 |
1.5 |
0 |
((0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの、−:測定していないもの)
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参考 「日本の野菜」 中公新書 , 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「五訂食品成分表」 |
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