ユーラシア大陸原産で中国を経由して日本に入ってきました。日本原産でないにもかかわらず、日常的に食べているのは世界の中でも日本だけという少し変わった野菜です。主な生産地は茨城、千葉、群馬、埼玉、栃木で、関東で生産されたごぼうは関西にも出荷されています。関西と関東では料理法が異なるためか好まれるごぼうの太さが違い、関西では比較的細いもの、関東では主に太目のごぼうが出荷されているようです。
ごぼうは秋どり、春どりの作型に分かれています。関東で生産されているものは秋どりで、9月から収穫が始まりますが、貯蔵性が良いため3月頃までは出荷されます。旬は10月〜2月までと長いですが、最盛期はおせち料理の素材として需要が多くなる12月だそうです。
ごぼうは「泥付き」「洗い」の2種類が売られていますが、鮮度を保ちやすいのは「泥付き」の方です。長持ちする保存方法としては、新聞紙に包んで冷暗所に立てておくと良いといわれています。また、旨味が皮の部分に多く含まれているので、皮はむかずにこそげ落として調理することをお勧めします。
栄養面での特徴といえばやはり、腸の蠕動運動を刺激し便通を良くしたり、腸内の有用最近の増殖を高める食物繊維の含有量でしょうか。セルロースなどの不溶性食物繊維とペクチンなどの水溶性食物繊維を合計した食物繊維総量はごぼう100gあたり5.7gです。キャベツ1.8g/100g、だいこん4.0g/100g、とまと1.0g/100gなど他の野菜と比べても食物繊維含有量の多いことがわかります。
日本の各地にはそれぞれの特色のある品種が存在します。堀川ごぼうもその一つで、中が空洞になっていてそこに具を詰めて竹の皮に包んでゆっくりと煮込む、京都のブランドごぼうです。
ごぼうを使ったメニューはこちら→
【ごぼうの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
65 |
10 |
81.7 |
1.8 |
0.1 |
15.4 |
0.9 |
18 |
320 |
46 |
54 |
62 |
0.7 |
0.8 |
0.21 |
0.18 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
Tr |
(0) |
(0) |
0.6 |
Tr |
0.05 |
0.04 |
0.4 |
0.10 |
(0) |
68 |
0.23 |
3 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
- |
- |
- |
(0) |
2.3 |
3.4 |
5.7 |
0 |
(Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの、−:測定していないもの)
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参考 「日本の野菜」 中公新書 , 「うまい食材・食品を見ぬく知恵」 河出書房新社 , 「五訂食品成分表」 |
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