ふぐ類にはまふぐ,とらふぐ,しょうさいふぐ,ごまふぐ,からす,くろさばふぐなどがあります。まぶぐは日本各地に、とらふぐは北海道室蘭以南に分布し、特に下関を中心に多く水揚げされています。大きさはとらふぐが一番大きく70cm、まふぐが47cm前後です。
ふぐには、テトロドトキシン(ふぐ毒)という加熱しても分解しない猛毒が含まれています。ふぐ毒は水に不溶で、水にさらしても細胞内の毒は容易には溶出しません。また、ペプシンやトリプシンなどの消化酵素でも分解されず、免疫性を全く作らないので少しずつ食べても強くはなりません。ふぐ毒の所在や毒力の強さはふぐの種類によって異なり(まふぐやとらふぐの場合、肉,精巣は無毒、卵巣や肝臓は強毒)、また地方によって名称が異なるので注意しなければなりません。ふぐは家庭で調理しないようにしましょう。ふぐ中毒は呼吸麻痺をもたらしますが、直ちに人口呼吸を行って解毒を待つと一命をとりとめます。早急に処置することが大切です。
『ふぐは食いたし、命は惜しし』ということわざがあります。おいしいフグ料理は食べたいけれども、毒にあたるのが恐ろしいという意味で、結果の恐ろしさを思うと物事をなかなか実行に移せないことを例えたことわざです。
ふぐを使ったメニューはこちら→
【とらふぐの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
85 |
0 |
78.9 |
19.3 |
0.3 |
0.2 |
1.3 |
100 |
430 |
6 |
25 |
250 |
0.2 |
0.9 |
0.02 |
0.01 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
3 |
0 |
3 |
4 |
0.8 |
(0) |
0.06 |
0.21 |
5.9 |
0.45 |
1.9 |
3 |
0.36 |
Tr |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.06 |
0.04 |
0.10 |
65 |
(0) |
(0) |
(0) |
0.3 |
(Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)
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参考 : 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「食品衛生学」 同文書院 , 「五訂食品成分表」
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