だいこんはアブラナ科の代表的な野菜で、「すずしろ」とも呼ばれ春の七草の一つです。品種は多く130種類くらいあり、品種によって旬が異なります。一番出回っている青首系の大根は秋から冬にかけてが一番おいしい時期だといわれています。
だいこんの辛味成分はイソチオシアネート類で、品種によっても部位によっても含量が異なります。だいこんを葉のついている方から首部分、中央部分、先端部分の三つに分けてイソチオシアネート含量を比べてみると、先端部分が一番多く順に次に中央部分、首部分は一番少ないそうです。またビタミンC含量はその逆で品種によって異なるものもありますが、首部分に一番多く、先端にいくほど少なくなっています。この特徴を生かして、首部分はなます、サラダ、おろし、刺し身のつまなど生食用に、中央部分はおでんやふろふき大根など煮物に、先端部分は辛みが強い部分なので、味噌汁の具、ぬかづけ、薬味などと、部位によって使い分けると良さそうです。
大根の葉は根と比べても栄養分が多く含まれていて、捨てるのはもったいない部分です。特に鉄やカルシウム、ビタミンAなどが豊富で、鉄(3.1mg/100g)はよもぎ、ふだんそう、つまみな(たいさい)などに続いて野菜類の中ではトップクラス、また牛の肝臓(4.0mg/100g)に比べても引けを取らない含有量です。
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【だいこんの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
18 |
10 |
94.6 |
0.5 |
0.1 |
4.1 |
0.6 |
19 |
230 |
24 |
10 |
18 |
0.2 |
0.2 |
0.02 |
0.04 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
0 |
(0) |
(0) |
0 |
Tr |
0.02 |
0.01 |
0.3 |
0.04 |
(0) |
34 |
0.12 |
12 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.01 |
Tr |
0.02 |
0 |
0.5 |
0.9 |
1.4 |
0 |
(Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの、−:測定していないもの)
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参考 「日本の野菜」 中公新書 , 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「五訂食品成分表」 |
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