夏の食材
 鰻はほぼ日本全国の河川・池沼に分布しています。全長は約1メートルにもなりますが、一匹150g程度のものが味が良く、大きすぎるとあまりおいしくないと言われています。旬は通年ありますが、天然物の旬は夏です。
 調理法といえば蒲焼が主で、関東では背開きにし白焼きした後蒸すので柔らかく脂肪も落ちてあっさりとしています。一方、関西では腹開きにして蒸さないので関東のものよりは堅いのが特徴です。また鰻の肝は「きも吸い」の椀種とします。
 「土用の丑(うし)」の鰻といわれ、夏の最も暑いと言われている7月20日頃に鰻を食べる習慣があります。脂肪やビタミンAなどが豊富に含まれており、鰻を食べると夏負けしないといわれています。これは『万葉集』の和歌にもその旨がみえる古い知恵で、もとは平賀源内 (ひらがげんない:1728-1779)が鰻屋に頼まれて「今日は丑」という看板を書き、鰻が暑さの薬になると宣伝したのが始まりだそうです。

うなぎを使ったメニューはこちら→

   【うなぎの成分値】
                                          (100gあたり)
エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
255 25 62.1 17.1 19.3 0.3 1.2 74 230 130 20 260 0.5 1.4 0.04 0.04
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
2400 Tr 2400 18 7.4 (0) 0.37 0.48 3.0 0.13 3.5 14 2.17 2
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
4.12 8.44 2.89 230 (0) (0) (0) 0.2
               (Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)


参考文献 「原色食品図鑑」 建帛社
       「うまい食材・食品を見ぬく知恵」 河出書房新社
食生活と栄養のトップ
ページはこちらへ
 
健康栄養インフォメーション