夏の食材
 ナス科ナス属の一年生草本で、旬は初夏〜初秋です。原産国はインドといわれていて日本では古くから栽培されていました。品種はかなり多く180種くらいありますが、形から分類すると丸ナス・長なす・卵型ナスなどが多く出回っています。
 栄養面では、主な成分は水分でミネラル類もビタミン類も少なく低カロリーです。ナスの色素はナスニンとヒアシンというもので、この色素は酸性では赤色になりアルカリ性では青色になる性質を持っています。ナスニンは水溶性のため煮物にすると色が溶出したり煮崩れしたりするので、油を使った料理が最適です。ぬか漬けなどに釘やミョウバンを入れるのは、ナスニンを鉄やミョウバンと結合させて色止めするためです。
 「秋茄子は嫁に食わすな」という言い伝えがあります。これは「秋のナスはおいしいから嫁に食べさすのはもったいない」という理由もいわれていますが、もう一つに「ナスは体を冷やすのでナスを食べ過ぎて体を冷やし流産することがないようにと気を使った知恵」とも言われています。

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   【なすの成分値】
                                           (100gあたり)
エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
22 10 93.2 1.1 0.1 5.1 0.5 Tr 220 18 17 30 0.3 0.2 0.06 0.16
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
(0) 100 17 (0) 0.3 10 0.05 0.05 0.5 0.05 (0) 32 0.33 4
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
0.03 Tr Tr 1 0.3 1.9 2.2 0
               (Tr:含まれているが最小記載量に達していない)、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)


参考文献 「病気を防ぐ野菜健康法」 東京新聞出版局
       「食品学各論」 同文書院
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