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 野菜としてのなばなは、なたね油をとるために栽培されていたなたねの花蕾を柔らかい時期に採取したものです。大根やキャベツ,小松菜などと同じアブラナ科の野菜で、アブラナ(油菜),ナタネナ(菜種菜),ハナナ(花菜)とも呼びます。
 3月3日の上巳(じようし)の節句である『雛祭り』に菱餅を飾りますが、この形は菜の花の花びらを形作ったものです。神様になばなを召し上がっていただき、女の子の成長と幸福をお願いしたのだそうです。
 なばなは緑黄色野菜の特色であるカロテンはもちろん、たんぱく質は100g中4.4g(キャベツ:1.3g,だいこん:0.5g,ほうれん草:2.2g)と多く、野菜類ではトップクラスです。鉄や亜鉛などのミネラル、ビタミンA,E,K,B2,Cなどのビタミン類も多く、ビタミンCはピーマン類に次いで多くなっています。
 また持久力,体力を意味するスタミナという言葉は、ラテン語のスターメン(雄芯)の複数形です。昔の人々は生活の知恵として、スタミナをつけるために花の雄芯を食べていたといいます。なばなを食べる習慣もそれに準じているのです。

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   【なばなの成分値】
                                          (100gあたり)
エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
33 0 88.4 4.4 0.2 5.8 1.2 16 390 160 29 86 2.9 0.7 0.09 0.32
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
(0) 2200 370 (0) 3.0 250 0.16 0.28 1.3 0.26 (0) 340 0.73 130
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
- - - (0) 0.7 3.5 4.2 0
                       ((0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの、−:測定していないもの)


   参考 「たべもの語源辞典」 東京堂出版 ,  「病気を防ぐ野菜健康法」 東京新聞出版局 ,  「五訂食品成分表」