原産地は地中海沿岸で、原生しているケ−ルがヨーロッパなどで改良されたといわれています。別名『かんらん』とも呼ばれ、品種は400種以上もありますが、春玉または新キャベツともいう春を中心に出回る春系キャベツ、冷涼地で栽培される夏秋キャベツ、寒玉ともいわれ球がしっかり締まっている冬キャベツなどに分けられます。グリーンボールやコールラビ,芽キャベツもきゃべつの一種です。春系のキャベツは柔らかく生食に向き、それに比べ冬キャベツはかたいので煮こみ料理や炒め物に向きます。
キャベツの成分で特徴的なのはビタミンUの存在です。正式名は塩化メチルメチオニンスルホニウムといい、含有アミノ酸の一つで、核酸からの タンパク質合成や損傷した粘膜を作り直す作用があり、胃腸障害に有効とされています。また、ビタミンCも多く、100g中41mg含まれていますが、きゃべつの千切りを水にさらすとビタミンCが溶出してしまうので気をつけましょう。
野菜を生で食べる習慣が無かった日本で、とんかつにきゃべつの千切りを添えて出したところ好評で、とんかつの普及と共にキャベツの生食が日常的に食べられるようになったようです。生食の他、ロールキャベツなどの煮込み料理、炒め物など、和食,洋食,中華どの料理にも合う野菜です。
きゃべつを使ったメニューはこちら→
【きゃべつの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
23 |
15 |
92.7 |
1.3 |
0.2 |
5.2 |
0.5 |
5 |
200 |
43 |
14 |
27 |
0.3 |
0.2 |
0.02 |
0.15 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
50 |
8 |
(0) |
0.1 |
78 |
0.04 |
0.03 |
0.2 |
0.11 |
(0) |
78 |
0.22 |
41 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.02 |
0.01 |
0.02 |
(0) |
0.4 |
1.4 |
1.8 |
0 |
((0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)
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参考 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「日本の野菜」 中公新書 , 「五訂食品成分表」 |
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