いちごはバラ科に属する宿根性草本で、一般には多年草のオランダイチゴをいいます。原産地は南米で日本へは江戸時代にオランダ人により伝えられました。五訂日本食品標準成分表では果実類にありますが、植物学などの本によると野菜に分類されるようです。旬は春で11月〜5月までスーパーマーケットに並び、6月〜10月までの国産のものが無いときには、カリフォルニアから輸入されクリスマス用のケーキなどに利用されています。国産の生産地は栃木県,福岡県,佐賀県などで、東の『女峰』、西の『とよのか』といわれています。
果実には収穫後も樹になっているのと同じように成熟が進む(追熟する)ものと追熟しないものがありますが、いちごは前者の追熟果実です。流通の時間を考慮してまだ完熟されていない状態で収穫・出荷することがあり、食べる頃にほぼ完熟に近い状態になりますが、畑で完熟したものに比べると糖分が約1%ほど少なく酸味が多くなるそうです。
栄養面ではビタミンCが多く、よく食べられている果物の中では柿(70mg),キウイフルーツ(69mg)に続いて62mg/100gとなっています。欠乏症として悪性貧血が知られる葉酸も多く100gあたり90μg含まれます。
いちごを使ったメニューはこちら→
【いちごの成分値】 (100gあたり)
エネルギー (kcal) |
廃棄率 (%) |
水分 (g) |
たんぱく質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
Na (mg) |
K (mg) |
Ca (mg) |
Mg (mg) |
P (mg) |
Fe (mg) |
Zn (mg) |
Cu (mg) |
Mn (mg) |
34 |
2 |
90.0 |
0.9 |
0.1 |
8.5 |
0.5 |
Tr |
170 |
17 |
13 |
31 |
0.3 |
0.2 |
0.05 |
0.20 |
|
レチノール (μg) |
カロテン (μg) |
レチノール当量 (μg) |
VD (μg) |
VE (mg) |
VK (μg) |
VB1 (mg) |
VB2 (mg) |
ナイアシン (mg) |
VB6 (mg) |
VB12 (μg) |
葉酸 (μg) |
パントテン酸 (mg) |
VC (mg) |
(0) |
18 |
3 |
(0) |
0.4 |
(0) |
0.03 |
0.02 |
0.4 |
0.04 |
(0) |
90 |
0.33 |
62 |
|
飽和脂肪酸
(g) |
一価不飽和脂肪酸
(g) |
多価不飽和
脂肪酸
(g) |
コレステロール
(mg) |
水溶性
食物繊維
(g) |
不溶性
食物繊維
(g) |
食物繊維総量
(g) |
食塩相当量
(g) |
0.01 |
0.01 |
0.05 |
0 |
0.5 |
0.9 |
1.4 |
0 |
(Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)
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参考 「日本の野菜」 中公新書 , 「原色食品図鑑」 建帛社 , 「五訂食品成分表」 |
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