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 中央アメリカ及び南メキシコ原産で、日本へは中国を経て入ってきました。別名「甘藷」ともいいます。「薩摩芋」は字の通り薩摩藩で普及しましたが、薩摩では琉球から渡ってきたことから「琉球芋」、琉球では中国から渡ってきたので「唐芋」ともいわれています。
 さつまいもの収穫は10月〜11月頃で、翌年の早掘りのさつまいもが収穫される7月まで貯蔵されます。それはキュアリング貯蔵という貯蔵技術によって、さつまいもにできた傷口に癒傷組織であるコルク層を新しく形成させ、傷口から入ってくる病原菌を防ぐことで腐敗を止めることができるからです。
 さつまいもは蒸したり焼いたりすると、でんぷんが糊化してα−デンプンに変わり、そこにさつまいも中に含まれるβ−アミラーゼが作用してマルトースが生成されることによって甘くなります。同じふかし芋でも電子レンジで蒸したものより、長い時間をかけて加熱したふかし芋や焼いもの方が甘くなります。それはβーアミラーゼが温度が高くなりすぎると変性しその活性を失ってしまうためで、短時間・高温で調理できる電子レンジで蒸したふかし芋は長い時間をかけて蒸したものよりも糖分が少なくなるからです。
 さつまいもの主成分は炭水化物で品種によって異なりますが100g中30g以上含まれています。その含有量は同じ芋類のじゃがいも(17.6g/100g)やさといも(13.1g/100g)と比べてもわかるようにかなり多く、食料が不足していた頃は主食であるご飯(37.1g/100g)の代用として食べられてきました。

さつまいもを使ったメニューはこちら→

   【さつまいもの成分値】

エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
132 10 66.1 1.2 0.2 31.5 1.0 4 470 40 25 46 0.7 0.2 0.18 0.44
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
(0) 23 4 (0) 1.6 (0) 0.11 0.03 0.8 0.28 (0) 49 0.96 29
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
0.03 Tr 0.06 0 0.5 1.8 2.3 0
            (Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)

   参考 「原色食品図鑑」 建帛社 ,  「日本の野菜」 中公新書 ,  「五訂食品成分表」