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 さんまを「秋刀魚」と書くのは、秋の夜にさんまを取った時体が刀のように美しく見えたからだそうです。けれども刀のようにスマートなものがいいかといえばそうではなく、胴回りのふっくらしているさんまの方が脂がのっていておいしいものです。背中の部分が青々としていて、口先と尾びれが黄色いものは脂の乗りが良いといわれ、鱗がたくさんついているほど鮮度が良いそうです。
 さんまは北太平洋に分布し、北千島から北九州にかけて回遊しています。8月頃から北海道で水揚げが始まり、産卵のために三陸から銚子へ南下し、11月頃まで旬は続きます。10月頃に三陸沖で水揚げされたものが一番脂が乗っていておいしいといわれています。12月頃には和歌山まで南下するのですが、この頃のさんまは産卵が終わっていて脂の乗りも悪くおいしくないようです。
 栄養面では脂質の含有量がかなり多く(24.6g/100g)、LDLコレステロール(低密度リポタンパク質)を低下させる一価不飽和脂肪酸の含有量は魚介類の中であいなめ、きちじに次いで第三位で(魚介類の肝などは除く)、一般によく食べられている魚の中では一番多いのではないでしょうか。
 調理法としては、塩焼き・蒲焼き・みそ焼き・なます・刺身などがあります。

   【さんまの成分値】

エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
310 30 55.8 18.5 24.6 0.1 1.0 130 200 32 28 180 1.4 0.8 0.11 0.02
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
13 0 13 19 1.3 Tr 0.01 0.26 7.0 0.51 17.7 17 0.81 Tr
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
4.23 10.44 4.58 66 (0) (0) (0) 0.3
            (Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)

   参考 「原色食品図鑑」 建帛社 ,  「たべもの語源辞典」 東京堂出版 ,  「五訂食品成分表」