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 いわし類の中には主にまいわし、うるめいわし、かたくちいわしがあります。それぞれ地方名があり、まいわしはナナツボシ・ヒラデ、うるめいわしはウウル・ノドイワシ・オオメイワシ、かたくちいわしはヒシコイワシ・セグロイワシなどと呼ばれています。まいわしとうるめいわしはニシン科、かたくちいわしはカタクチイワシ科に属します。
 まいわしは別名ナナツボシと呼ばれるように体に黒点があり、大きさにより呼び方が変化し約3cmの幼魚をシラスといいます。いわしの調理法としては新鮮な場合は生で食べたり、その他塩焼き、唐揚げ、魚団子(つみれ)などで、加工品は多く干物、缶詰などがあります。干物としては丸干し、目刺し、頬刺し、えら刺し、などがあり、材料となるいわしは、丸干しではまいわし、うるめいわし、かたくちいわしで、特にうるめいわしの丸干しはおいしいといわれています。かたくちいわし、まいわしはその他たたみいわしやしらす干しの材料となります。たづくり(ごまめ)はカタクチイワシの素干品で、煮干しは煮干品です。またかたくちいわしを材料とした油漬缶詰のアンチョビーは有名です。
 まいわしはたんぱく質19.8%(うるめいわし:21.3%、かたくちいわし:18.2%)、脂質13.9%(うるめいわし:4.8%、かたくちいわし12.1%)で、脂質は秋から冬では15〜16%に達し、その頃がちょうど旬となります。

   【いわしの成分値】
エネルギー
(kcal)
廃棄率
(%)
水分
(g)
たんぱく質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
灰分
(g)
Na
(mg)
K
(mg)
Ca
(mg)
Mg
(mg)
P
(mg)
Fe
(mg)
Zn
(mg)
Cu
(mg)
Mn
(mg)
217 50 64.4 19.8 13.9 0.7 1.2 120 310 70 34 230 1.8 1.1 0.14 0.05
レチノール
(μg)
カロテン
(μg)
レチノール当量
(μg)
VD
(μg)
VE
(mg)
VK
(μg)
VB1
(mg)
VB2
(mg)
ナイアシン
(mg)
VB6
(mg)
VB12
(μg)
葉酸
(μg)
パントテン酸
(mg)
VC
(mg)
40 Tr 40 10 0.7 Tr 0.03 0.36 8.2 0.44 9.5 11 1.17 Tr
飽和脂肪酸
(g)
一価不飽和脂肪酸
(g)
多価不飽和
脂肪酸
(g)
コレステロール
(mg)
水溶性
食物繊維
(g)
不溶性
食物繊維
(g)
食物繊維総量
(g)
食塩相当量
(g)
3.84 2.80 3.81 65 (0) (0) (0) 0.3
            (Tr:含まれているが最小記載量に達していない、(0):測定をしていないが文献などから含まれていないと推定されるもの)

   参考 「原色食品図鑑」 建帛社 ,  「五訂食品成分表」