【26】 ★ 寒さと食事

 人間の体温は一定に保たれています。気温が低くなると体温の低下を防ぐため、たくさん食べて脂肪を蓄えようとします。 「夏に痩せ、冬に太る」のは、自然界への適応といえます。 女性特有の冷え性は、寒さで血管が収縮し血液循環が悪いために起こります。最近は男性にも冷え性が多くなっているそうです。 体を温めて血液の循環を良くすることが寒さ対策には必要です。

★ 体を温める食品、冷やす食品

 漢方でいう体を温める食品は、もち米、山芋、カボチャ、人参、にら、ネギ、らっきょう、太刀魚、鶏肉、鶏レバー、にんにく、とうがらしです。 緑黄色野菜や冬に旬の食品が多いです。また、加熱して食べることがポイントです。逆に、体を冷やす食べ物は、夏が旬の胡瓜やトマト、茹子などです。 主に生で食べる野菜が多いのです。科学的根拠は不明ですが、経験的に言われているようです。唐辛子に含まれる辛味成分のカプサイシンは、体温を上昇させる効果があります。

★ 体の中から温めるのはたんぱく質

 たんぱく質、糖質、脂肪の栄養素には「特異動的作用」といって基礎代謝を亢進させる働きがあります。 (食事をすると体が温まる)その作用が一番強いのがたんぱく質です。刺身のような冷たい料理でも、体の中から温める作用は強いのです。
 冬になると食べたくなる鍋物はすぐに温まると同時に、あとからもじわじわ体の中から温める寒い季節には欠かせない料理です。

★ 肩と首を温める

 寒さを強く感じる場所は首と肩が1番で2番が背中だそうです。体温が逃げやすい場所なんですね。 外出時はマフラーをしっかりまいたり、首を覆う服を着るのも寒さ対策に有効です。