【17】　★ 口の中の健康

　「8020運動」をご存じですか。80歳で自分の歯を20本残そうという運動です。 （大人の歯は28本）日本人の歯を失う原因の5割以上が歯周病であるといわれています。 また、歯周病が、口の中だけでなく糖尿病や心筋梗塞を引き起こすこともあることが分かってきました。 　
　歯周病とは、歯茎が歯周病細菌に感染して炎症を起こし、細菌によって歯茎や歯を支える骨が破壊され、最終的には歯が抜けてしまう病気です。 以前は、大人の病気でしたが、最近は小中学校の生徒にも歯周病の前段階である歯周炎が見られるということです。

★ 食べ物と食べ方が主要因

　野生の動物は、歯を磨かないのに虫歯になったり歯周病になることはほとんどありません。しかし、動物園の動物やペットには虫歯や歯周病があることが知られています。 これは、食べている食物が違うからです。人間にも同じ事が言えます。大昔に比べ柔らかい物や糖分の多い物を食べるようになってきました。 このことが、虫歯や歯周病を増やしている大きな原因です。 　
　柔らかい食べ物はあまり噛まないので唾液の分泌量が少なく、自浄作用が劣ります。また、柔らかい食べ物は歯や歯茎に粘着しやすいので、歯垢が貯まりやすいのです。 歯垢は、いろいろな細菌がたまったもので食べ物の糖分を栄養に増えていきます。よく噛むことは、歯茎に刺激を与え歯茎を鍛え、歯周病の予防に役立ちます。

★ 歯周病チェック

1.　歯茎がはれる
2.　歯茎から血が出る
3.　口の中がネバネバする
4.　歯がぐらつく
5.　冷たいものがしみる
6.　口臭が気になる
7.　歯が長く見えるようになった
8.　歯並びが変わった
　どれか一つでもあれば、要注意。歯科医の診察を受けよう。