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春になると、紫外線が強くなるといいますが、何かよい予防策はありますか? |
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紫外線による慢性の皮膚の変化として光老化、色素斑、皮膚癌が上げられます。長年、紫外線の照射を受けていると、皮膚の真皮にある弾力繊維が変化し、しわの深い硬い皮膚に変化していきます。
これを光老化といいますが、農夫や水夫には、首の後ろにななめに交差したしわを時々見ることができます(項部菱形皮膚)。
主として女性に認められるしみやそばかすは、紫外線により増加します。老人性の色素斑も紫外線が影響していると考えられます。顔面や、手背など光にてらされる部位の症状に認められる老人性角化腫は将来、有棘細胞癌という癌に移行することが
ありますし、基底細胞腫や悪性黒色腫などの他の皮膚癌も紫外線が関係していると言われます。紫外線によるこれらの皮膚の障害を予防するために、まず物理的に紫外線を避ける
工夫が必要です。
11時から14時頃の紫外線の強い時間帯の外出を避け、外出するときは日傘の使用や、帽子、長袖のシャツを着用することなどです。
それから最近は各種サンスクリーン剤(日焼け止め)が発売されていますが、各個人のスキンタイプ(肌質)にあったものを使用してください。2時間おきくらいにこまめに塗布することが大切です。食事面での対策は、皮膚のターンオーバーを正常に保つビタミン、具体的にはメラニンの生成をおさえるビタミンC、抗酸化作用のあるビタミンEなどを多く含む食品を摂取すると良いと言われています。
医仁会武田総合病院 皮膚科
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