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健診を受けたいのですが、どういった内容のものがありますか?? |
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疾病の予防には1次予防、つまり食事内容や嗜好の是正および身体運動の習慣づけなど、専ら自立的に行われる能動的予防と、
2次予防、つまり健康診断を受けて現在の身体機能や疾病関連因子をチェックして発病準備状態の存否を検証する受動的予防があります。
健診のメニューは多種多様ですが、例えば人間ドックの例を見ますと、各検査項目ごとに次のような事が判定されます。
1)身体計測:肥満や痩せの程度・栄養状態
2)視機能検査:緑内障や眼底病変
3)聴力検査:低音域および高音域の聴力低下
4)呼吸機能検査:ぜん息や肺気腫・タバコの影響等
5)胸部X線検査:肺がんや肺結核・その他の肺病変および心肥大等
6)心電図:不整脈・心筋梗塞・狭心症等
7)腹部エコー検査:肝・腎・膵・胆のうのがん、結石・ポリープ・のう胞・脂肪肝等
8)検尿:腎臓病・糖尿病・潜血尿等
9)検便:大腸以下の出血を検出、大腸がん・大腸ポリープ等の早期発見
10)胃X線透視検査:食道がん・胃がん・胃潰瘍の早期発見
11)血液生化学検査:肝炎・肝硬変症・アルコール性肝障害・黄疸・膵炎・腎不全・痛風・糖尿病・高脂血症・リウマチ・炎症反応・梅毒・B型肝炎等の存否とその程度
12)血液検査:各種貧血・白血病等
13)婦人科健診:子宮がん・卵巣がん・子宮筋腫・乳がん等
ざっと並べましても、1回の健診でこれだけの事が分かります。しかもこれらによって検出された異常の多くは、生活習慣の改善、
つまり1次予防を実践することによって是正されます。
また胃がんや大腸がんなど画像診断で発見される病気も、大半は早期手術の結果救命されています。年に一度は是非スクリーニング検査を受けることをお勧めします。
武田病院健診センター 所長
須山哲次
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