|
うつ病ってどんな病気? |
|
平たく言えば理由も原因も無いのに物悲しくなる病気です。
急に涙が出たり情けなくなったりします。
古代ギリシア時代から分かっていることで、うつ病からメランコリー(物悲しい)という言葉が生まれたくらいです。
|
|
うつ病はやる気が無くなると聞きましたが本当ですか? |
|
いいえ、やる気は無くなりません。
むしろうつ病の人はやる気はあります。
しかし、物事を行うエネルギー(精神運動と言います)が欠乏するのでやろうと思っても出来ない、物事の取り掛りが遅くなるので苦しむのです。
投げやり的に何もする気がしないというのはうつ病ではありません。
|
|
その他のうつ病の症状ってどんなものがありますか? |
|
重要な症状に、不眠と食欲不振があります。
うつ病は精神の病気ととらえられがちですが、身体にも不調が当然あります。
特に眠れないことと食事が美味しく無いということは重要です。
|
|
心理的な原因でうつ病になるのですか? |
|
こんなことがあったからうつ病になったなどの理由や原因は必要ありません。
何も困ったことが無いのに徐々に物悲しくなって沈んでゆくのがうつ病です。
|
|
どんな人がうつ病になるのですか? |
|
男性も女性も区別ありませんが、年齢的には日本人では30代から40代の働き盛りが多いと考えられています。
あまり若い20歳前後の人には多くありません。
それとやや高齢の60歳すぎくらいの定年を迎えた後などにも見られます。
|
|
うつ病は治るのですか? |
|
きれいに治ってしまいます。
ただほっておいても約1年程度でもとにもどりますが、1年も苦しむのは大変ですので治療すれば2〜3ヶ月で治ります。
|
|
うつ病はどうやって治すのですか? |
|
お薬を飲めば治ります。
うつ病の原因として脳の中の神経伝達物質という物のバランスが悪くなっていることが分かっていますのでそれを元に戻すための抗うつ薬と呼ばれる薬を飲むことによって治ります。
|
|
薬を飲むと依存があったり止められないことはないのですか? |
|
覚醒剤や麻薬とは違いますので依存性はありません。
自律神経のバランスを整える薬と思ってもらえばよいのです。
治れば薬はやめますし、特に重篤な副作用はありません。
ただ人によって少し眠気が強かったり、胃がむかつくことはあります。
|
|
抗うつ薬はどのくらいの期間飲むのですか? |
|
抗うつ薬を飲むと早い人で1〜2週間ですごく良くなった感覚が出ますが、すぐに中止してはいけません。
治った後は予防ということが重要になります。
半年は続けて飲んだ方が良いでしょう。
2〜3ヶ月でかってに中止すると再びうつ病が悪くなることが多々あります。
|
|
お薬以外のカウンセリングなどの治療法はないのですか? |
|
最近は認知療法と呼ばれる精神療法もうつ病に有効であると考えられるようになりましたが、それも抗うつ薬と平行して行ってより効果が高いということで、お話をしたりするカウンセリングだけでは治ることはありません。
医道会 十条リハビリテーション病院
うつ予防医療センター長 森下 茂
戻る
|