少子化時代をむかえて

 結婚適齢期は出産適齢期でもあります。厚生省の資料によりますと女性の平均結婚適齢期は年々高くなり平成9年では26.6歳です。50年前には22.9歳でした。しかし最近では個人の生き方も多種多用となり結婚適齢期も幅広くハイキャリアの女性が増えたため高齢化していきます。
 毎日分娩室に立ち会っている産科医師の目から見て、最近の傾向として早く結婚してしまう人と、晩婚の人の両極端が多いように思います。10代の妊婦もたくさんいてヤンママ(young mama)と呼ばれるかと思えば、キャリアウーマンを貫いて結婚したのが40歳という人もよく見かけます。
 10代の妊婦もたくさんいますが、そのほとんどが妊娠合併症も起こさず、分娩の進行もスムーズで、初めてのお産なのに2回目かと思うほど、軽いお産をする人もいます。しかし、産科医の目から見てヤンママにも悪いところが多々見られます。それは、おバァちゃんである母親に任せてしまい、また、離婚してしまう人が多いように思います。
 また、これまで難産が多いといわれていた40歳くらいの高齢の方々も何の問題もなく、お産されています。栄養状態もよいので以前の40歳とは違います。
 結論というわけではありませんが、私の目から見た結婚、妊娠適齢期は、なるべく若いうちに、十分納得のいく良い相手が見つかったときとしておきましょう。多くのカップルと子供たちに幸あれ。

                                     医仁会武田総合病院 産婦人科部長
                                                     山本 嘉昭

                                                                       back
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