スポーツ今昔物語 |
私は学生時代から武道を学んできました。今現在も続けているのですが、高校卒業の頃は体重が48Kgしかなく、直接打撃の試合では非常に不利な為、何とか体重を増やしたいと思い若さに任せてひたすら暴食をするのと同時にウェイトトレーニングを行うことによって格闘技に適した体型を作ることができました。一時は80Kgまで上げたため心肺機能に少し難がありましたが現在の73Kgは私にとってのベスト体重だと感じています。 その頃から運動を科学的に分析するようになったのですが、思えば昔の常識今の非常識というものがこの世界には山積しています。ざっと思いつくだけでも「野球選手は肩を冷やすな」「腹筋は膝を伸ばせ」「うさぎ跳びが足腰には最高」「バーベルでつけた筋肉は競技には使えない」などなど、皆様も御承知のようにこれらの「常識」は現在では全くの非常識となっています。 特にウェイトトレーニングに関しては日本ではあまりにも多くの誤解を持たれているようです。日本はアスリートにおけるウェイト後進国です。古くは東京オリンピックでヘーシンクに負けた時からウェイトの必要性を唱えられていた柔道界においてさえ近年までこれを否定する傾向がありましたし、野球では巨人の桑田選手が始めたのが最初ではないでしょうか。 ウェイトトレーニングを行うことによる効用は筋肥大以外にも非常に多くものがありますが、まずアスリートにとっては(もちろんウィークリーゴルファーでも!)瞬発力の向上があげられます。意外にもスピードが落ちるという迷信を信じている方が多いようですがウェイトリフターの垂直跳び記録は他競技者よりも抜きん出ていますし、何より長距離ランナーとスプリンターの体格差を思い出していただければよくおわかりと思います。 更に脂肪の減少効果があることもあまり知られていないようです。筋肉を成長させるためには多くのエネルギーを要します。また筋肉を成長維持する為には「同化」という状態にしておく必要がありこの為にも継続的に栄養摂取が必要となります。 また筋肉は「金食い虫」の為、維持する為に基礎代謝量が上ってしまう、つまり太りにくい体質になります。 このようにいろんな恩恵が期待できるのですが、もうひとつ良い所は、知識のある良い指導者に教えてもらうことによって何歳からでも充分な効果が期待できるという事です。 そうです!今からでも全く遅くはないので皆様も少し重くなった腰をあげて、いっしょに頑張りましょう! 康生会武田病院 院長代理 整形外科 武田 隆司 back |
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