医療福祉の今後の展望 |
高齢化の進む中、人生80年時代と云われたのは、もう昔のこと、今や100年時代の期待が高まってまいりました。 人間大きな病気がなければ120才位迄生きられると云われて居ります。 2003年度の平均寿命は男性78.4才、女性85.3才と発表されました。これは勿論世界一で御座居ます。 その結果 我々は、まだ誰も経験していない未知の世界へ突入して行くことになります。 この寿命の延びは高度先進医療による医学の 勝利だと考えられます。又、我国は世界に誇る国民皆保険制度を実施して居ります。このことにより、すべての人が医療を受けられると 云うことも要因かも知れません。 しかし、ここに来て、厚生労働省は医療費の切り下げ介護福祉費の減額を行うようになりました。この結果 寿命の延びも、 むつかしくなるかも知れません。選挙時には皆さん福祉を前面 にかかげて戦って居られますが、簡単にしめつけられる厚生労働省の やり方には矛盾があるように思われます。 今後ますます少子化の進む中、エンジェルプランと云う一方で、幼稚園、保育園への補助金もカットされました。 しかし、我国の未来はあまり憂うべきものでもないのかとも思います。 老人と申しましても今の60才〜70才の方は、とてもお元気です。この老人力を活用して頂いて、その“巧”を大いに発揮して、 お仕事を続けていただいたらと思います。 これからは老人と子供は社会の手でみると云う時代です。女性の社会進出で子供達は専門家のお力をかりて保育して いただきましょう。 一人っ子時代には集団生活で縦、横、斜めの関係をはやくから体験することが大切です。そして、本当に熟年を迎えられた お年寄りは施設で心豊かな日々を過ごしていただくこと。老人ホームは住み慣れた環境に少しでも近づけるべく、ユニットケアーを とり入れて、ますますきめ細かいサービスに務めてまいります。家具を持ち込まれるのもよいでしょう。ひとりぼっちではなくて人間 やはり男女が居て楽しい日々を過ごすことが元気の秘訣です。 人の手のぬくもりのある心のかよう介護こそ大切です。今後医療の方は、ますます進歩し解らなかった病気も解明され治療法も 確立されて来ることでしょう。再生医療、人工臓器と予測だにしなかったことが可能となりました。しかし、神様が与えて下さった体を 縫製工場のように改善するのも、一考させられるところです。医療と介護は今後車の両輪として進められるべきだと思います。 老後もプラス思考でバラ色の人生を送りたいもので御座居ます。 武田病院グループ 副理事長 康生会 武田病院理事長 名誉院長 社会福祉法人 青谷福祉会 理事長 武田 道子 back |
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